
サークルの飲み会が続いたり、ゼミ旅行などの大きな出費があったりと、学生でもお金は何かと必要です。
しかし「学生でキャッシング」となると周囲から反対される場合も多く、なかなか表立って相談するのも難しいのではないでしょうか。
ここではキャッシングの基本を解説するとともに、「学生専用キャッシング」についても紹介します。
計画的にキャッシングするための基本を学んで、自分の経験の幅を広げるために活用しましょう。
学生でもキャッシングはできる!

学生がキャッシングを利用できる金融機関は「銀行」「消費者金融」「信販会社(クレジットカード会社)」「学生専用ローン会社」の4種類あります。
「学生専用ローン会社」以外で学生がキャッシングを利用するには次の2つの条件を満たしていなくてはいけません。
- 20歳以上であること
- アルバイト等の安定した収入がある
1つ目の条件である「20歳以上であること」はほとんどのキャッシング会社では融資条件に明記されいます。
これは日本の法律では未成年が手厚く保護されており、未成年が親の同意なしに法律行為(キャッシングの契約など)を行った場合、あとからその法律行為を無効化できてしまうためです。
キャッシング会社からすれば不払いになるリスクが高すぎるので、原則的に未成年はキャッシングはできない仕組みになっている、というわけです。
ただし、例外的に未成年でもキャッシングを利用する方法はあります。
これについては後ほど詳しく説明しましょう。
2つ目の条件は学生かそうでないかにかかわらず、キャッシングをするためには必須の条件となっています。
収入がない場合は返済能力がないとみなされるので、キャッシングの利用はできません。
ではこの2つさえ満たしていれば、社会人と全く同じようにキャッシングができるのでしょうか。
社会人と学生のキャッシングってどう違うの?
残念ながら2つの条件を満たしていても、社会人と学生のキャッシングには違いがあります。
特にキャッシング会社が融資可能か否かを判断する「審査」の段階で、学生は不利な立場にあります。
学生は社会人に比べて収入が少ない上に、仕事・収入ともに不安定です。
「収入の安定性」が重要な審査において、学生は不利にならざるを得ず、大手の消費者金融では学生という時点でアウトな場合もあります。
またクレジットカードの利用履歴やローンの返済実績も社会人に比べると少ないのが普通です。
キャッシング会社からすれば、返済できるかどうかを判断する材料が少ないため、審査を通過させづらくなります。
これらの不利な点を補うために学生に求められるのは、アルバイトでの安定的な収入です。
この「収入」にはヤフオクでの売り上げやチケットなどの転売、パチンコで得たものは含まれません。
あくまでもアルバイトでの収入が対象となり、その収入が「安定的」かどうかは、勤続期間によって判断されます。
少なくとも半年以上、基本は1年以上の勤続期間が目安です。
大丈夫!周りにはバレない!
周囲から反対されている人にとって、気になるのはキャッシングの利用が親や学校にバレないかという点。
しかしキャッシングの申込をしたからといって、親や学校に連絡が行くことはありません。
したがって基本的にはバレる心配は無用です。
しかし自宅に届く郵送物でバレる場合があるため、実家暮らしの学生の場合は注意しましょう。
心配な人にはキャッシング会社の自動契約機を使っての契約がオススメです。
この場合キャッシングカードがその場で発行されるので自宅に何かが郵送されるという事もありません。
また契約時には自宅の電話番号ではなく、携帯の番号を記入するか、あらかじめ自宅への電話連絡はして欲しくないという旨をキャッシング会社に伝えておきましょう。
キャッシングの基本を理解しよう!

ではいよいよキャッシングの基本「申込」「審査」「返済」の3つについて学びましょう。
まずは「申込」を理解しよう!
「申込」の方法は「電話」「自動契約機」「受付窓口」「インターネット」などがありますが、キャッシングの場合はインターネットでの申込が一般的です。
キャッシング会社各社のホームページから申込フォームに必要情報を入力すれば5分〜10分程度で終わってしまいます。
また、運転免許証や住民票、パスポートなどの本人確認書類が必要となるので、あらかじめ用意しておきましょう。
この際、保証人や担保は必要ないので安心してください。
早ければ申込から30分後には融資可能か否かがわかります。
注意したいのは「決して嘘をつかないこと」。
申込フォームには年収の入力欄や利用目的の入力欄が設けられていますが、ありのままを書くようにします。
キャッシングの山場「審査」
申込が終われば次はキャッシング会社による「審査」です。
このとき、審査において重要視されるポイントは、借り手の返済能力を示す「信用情報」です。

例えば、クレジットカードを利用したことがある人は、クレジットカードを利用し、月々の支払いをきちんと処理していると、信用情報に「クレジットカードの支払いをきちんとしている」という記録が残るので、それだけで有利になります。
この信用情報は政府指定の信用情報機関に保管されていて、キャッシング会社は審査の際にこれを照会することになっています。
キャッシング会社はこれを見て、「お金を貸してもきちんと返済してくれそうだ」と考えるのです。
もちろんクレジットカードやその他ローンの利用がないからといって、それだけで不利になるわけではありません。
しかしこのような人はキャッシング会社からすると「返済しない可能性も、返済する可能性もわからない」申込者です。
そのためどちらが審査に有利かと言えば、プラスの信用情報がある人が有利となります。
逆にマイナスの信用情報があればそれだけ不利となります。
クレジットカードを利用しても1ヶ月以上の滞納があれば信用情報に滞納の記録がついてしまいますし、クレジットカードやローン、携帯電話料金などの支払いを滞納しすぎて業者から強制解約されるなどしていれば、それもマイナスの信用情報です。
審査に落ちても慌ててはダメ!

審査の段階で注意したいのは、1社の審査に落ちたからと言って焦って次々に申し込まないことです。
キャッシングへの申込も信用情報に記録されるため、短期間のうちに複数の業者に申込むと「この申込者はかなりお金に困っている。」という印象を与えてしまいます。
目安として3社申し込んで融資が受けられなかった場合は、半年ほど期間を空けて申込むようにしましょう。
「そんな時間的余裕はない!」という人はここに書いてある注意点をよく理解して、できるだけ審査に通りやすいキャッシング会社を選びましょう。
返済計画をあらかじめ立てておこう!

キャッシングは「借りて終わり」ではありません。
借りる前からしっかりと返済計画を立てておく必要があります。
金利や返済日はもちろん、利息の総額と返済総額などから月々の返済額を無理なく設定しておくのです。
返済総額についてはキャッシング会社各社のホームページでシミュレーションツールが公開されているので活用し、月々の返済額、返済日、返済総額、利息総額を把握しましょう。
キャッシングの返済方法は基本的にリボルビング払いです。
リボルビング払いとは毎月の返済額を一定に決めて返済する方式を指します。
毎月の負担は軽くなりますが完済するまでに時間がかかるため、利息の支払いが増えるのが難点です。
余裕のある月は追加返済を行うなどして1日でも早く完済することが、利息を最小限に抑える方法となります。
知っておくべきキャッシングの「ルール」

学生のキャッシングの融資限度額
融資限度額は個人に対してキャッシング会社が融資する最大金額ですが、学生の場合は最大でも10万円程度にしかなりません。
社会人の場合は総量規制と言って「個人の消費者金融での借入総額は年収の3分の1まで」というルールがあります。
しかし学生になると、この総量規制とは無関係に一定の融資限度額が設けられており、5万円〜10万円程度しか融資してもらえないことがほとんどです。
「融資限度額が低すぎる!」などと言ってむやみに複数のキャッシング会社に申込むことのないようにしましょう。
金利にも注意して会社を選ぼう

利息に直結する金利は、銀行系のキャッシングが最も金利が低く、消費者金融、クレジットカード会社、学生専用ローン会社の順に高くなる傾向にあります。
特に、クレジットカードによるキャッシングは便利な反面金利が高い場合もあるので、利用には注意しましょう。
キャッシングを利用する際は自分が利用できるキャッシングのうち、最も金利の低いものを選ぶようにしましょう。
銀行は比較的金利が低く設定されており、学生でも一部の銀行カードローンには申込むことができるので、まずはそこから当たってみることをオススメします。
闇金融からは絶対に借りない!
キャッシング会社選びで注意したいのは、「誰でも借りられる!」などの甘いキャッチコピーを掲げている闇金融の存在です。
どんなに切羽詰まっていても「美味しい話には裏がある」ことを忘れてはいけません。
できるだけ大手のキャッシング会社を選ぶようにしましょう。
学生に「強い」会社が狙い目
大手消費者金融のキャッシングでは、「学生」というだけで審査に通らないケースも考えられます。
そのような場合は学生融資の実績が高いプロミスや、安定した収入さえあれば融資してくれる可能性が高い大手カードローンも視野に入れていきましょう。
結局どのキャッシング会社がいいの?

銀行系のキャッシングは低金利で借りられるものの、審査の基準が高く実質的に学生が利用するのは難しくなっています。
そのため学生でも20歳以上で安定したバイト収入があるのなら、金利面で消費者金融のキャッシングの利用がオススメです。
消費者金融の中には学生向けの低金利ローンを展開している会社もあり、そのようなサービスでは学生は比較的審査に通りやすくもなっています。
学生証の提示が義務付けられていない場合も多く、両親や学校に連絡に行く可能性もより低くなります。
また消費者金融では「30日間無利息サービス」など期間を設けて利息をゼロ円にしている会社も多く、活用すればコストを最小限に抑えることも可能です。
20歳未満でも学生専用キャッシングなら使える!
最後に未成年の場合でもキャッシングを利用する方法について紹介します。
1つは「保護者の同意書」を使って借り入れをする方法です。
18歳と19歳に限り、保護者の同意書があれば利用できるキャッシング会社があるのです。
ただしこの方法は親に反対されていれば使うことができません。
未成年でも使える学生専用キャッシングがある
この問題をクリアするのが、学生専用ローン会社によって展開される一部の学生専用キャッシングです。
学生専用キャッシングと言っても、「イーキャンパス」や「アミーゴ」のように「20歳以上」という条件を満たしていなければ融資をしない会社もあります。
しかし中には未成年者でも「学生であること」「安定した収入」という条件さえ満たしていれば、保証人・担保不要で融資をしてくれる「マルイ」や「カレッヂ」のような会社もあります。
提出書類も運転免許証などの本人確認書類と学生証、印鑑だけで、保護者の同意書は不要です。
身分証明書は一般的に運転免許証や保険証、住民票、パスポートとなります。
融資限度額は学生が消費者金融系のキャッシングを利用した場合と同じ10万円程度で、遜色もありません。
借り入れをしたからには返済しなくてはなりませんが、本当に困っているのであれば未成年者でもキャッシングは利用できるのです。
学生専用キャッシングのメリット・デメリット
学生専用キャッシングは20歳以上でも利用可能です。
しかし、大手消費者金融系によるキャッシングの方が、低金利であることが多かったり、学生専用キャッシングにはない「大手」の安心感があったりします。
このため、20歳以上の場合は大手消費者金融系によるキャッシングを使用した方がコスト面・利便性・安全面で強みがあります。
ただし学生専用キャッシングではお金を使う目的が学業に関わることや旅行・留学などの場合、特別に低い金利が適用されることもあるため、自分の利用目的と照らし合わせて慎重にキャッシング会社を選ぶようにしましょう。
本当に困ったら、カードローンも「アリ」

キャッシングのリスクやコストをしっかりと理解し、堅実な返済計画さえ立てられれば、学生でも十分キャッシングを利用できる可能性はあります。
学生がキャッシングを利用したからとしても、それだけが理由で就職や将来に悪影響が出ることもありません。
それよりも学生時代の貴重な時間を「お金がない」という理由で無為に過ごすのではなく、必要な時はキャッシングを駆使してでも有意義な経験をすることの方が重要です。
もちろんキャッシングに依存するようでは本末転倒ですが、本当に困ったらキャッシングも「アリ」ということは覚えておきましょう。